子供たちって意外と親を叩いたりしてくるもので、子供によってはほかの子供や大人を叩いたりしてトラブルを引き起こしてしまう場合もあります。
叩かれる側は大人でもすごく嫌な気持ちなることも多いのですが、理由と対処方法がわかれば、モヤモヤも少しは晴れますよね。
子供の個性や状況もあるので、必ずこれが原因!という判定も難しいですが、今回は5歳ごろまでの子供が叩く代表的な例とその対処方法について解説します。
※発達障害の子供のケースは除いています。
目次
子供が叩く代表的な原因
なぜ子供たちは叩くのかその原因として代表的なものとして、下記のような原因があげられます。
- かまってほしい
- 感情のコントロールができない
- 体のコントロールができない
- ストレスが溜まっている
- 叩くと思い通りになる
かまってほしい場合の特徴と対処方法
特徴
子供が叩く多くの理由として挙げられるのが、「かまってほしい」という気持ちから、叩いて気を引こうとする行動です。
このケースの特徴として親・相手が見ていない、親・相手がほかの事をしているなど子供が視線などを感じていないときによく見られます。
対処方法
この場合の対処方法は非常に簡単で、気を引きたいときにする呼びかけの方法を教えてあげれば解決します。
一回で覚えられる子供は少ないので、何度も教えてあげることが重要です。
子供の正確や今興味のあることに合わせて、下記の例を上から順番に実践してみてください。
- 「ねえ、ねえ」などの呼びかけ方を教える
- 「~してほしい時は優しくつんつんしてね」などスキンシップの仕方を実演して教える
- その場で子供に上記呼びかけとスキンシップを行い、子供にも実践してもらう
- 実践したら笑顔やうれしいそうな顔で「な~に?」と優しく聞いてあげる
感情のコントロールができない場合の特徴と対処方法
特徴
感情がコントロールできず叩いてしまうのは、イヤイヤ期も相まって1歳半~2歳程度の子供に多く見られるケースです。
癇癪を起していたり、いやなことをされた時の反応として見られることがあります。
余談ですが、3歳ごろまでの子供は「自分が楽しいと感じると、周りも楽しいと感じている」と考えると発達心理学でも言われています。
対処方法
対処方法としては子供の状況に合わせていくつかあるので、下記を参考にしてみてください。
- 子供の気持ちをしっかり聞いてあげる
- 泣く真似、痛がっている真似をしてみる
(頻度が高いと遊びだと勘違いされやすいので注意!) - 悲しい気持ちを子供に伝える
- 癇癪を起している場合は、落ち着かせてから上記を試す
体のコントロールができない場合の特徴と対処方法
特徴
体のコントロールが出いないのは大体1~2歳未満の月齢の子供です。
この時期は力の加減や体の動かし方がまだ上手ではないため、ママ・パパを呼びたくて叩いてしまう、触りたくて叩いてしまうという特徴があります。
この場合は、子供の月齢で検討をつけてみるといいかもしれません。
対処方法
体のコントロールができていないだけなので、子供の発達を促すような対処方法がいいでしょう。
すぐに効果があるものではないので、その点だけ注意をしてください。
- 優しく手を握ってあげる
- 抱っこしてあげる
- コチョコチョするなど優しくスキンシップをしてあげる
どうしても叩かれるのを許容できない場合、無視や無反応すると子供は次第にやめていきます。
理由を知り、受け入れてあげられるなら、子供の発達にも役立つため、スキンシップをしてあげてください。
ストレスが溜まっている場合の特徴と対処方法
特徴
子供の情緒が不安定になったり、叩く頻度が増えた、以前は叩かなかったが急に叩くようになったなど、子供の変化があった場合にはストレスが原因の可能性があります。
とくに3歳以降の子供に多くみられ、体のコントロールも上達している時期ではありますが、まだ言葉だけですべてを伝えることは難しい時期でもあり、相談や愚痴が出来ずにストレスを溜めてしまうケースが多いようです。
対処方法
この場合、ストレスの元となっている事象の解決とストレスの発散が重要となります。
原因が幼稚園や保育園にある場合は非常にもどかしいですが、ママとパパで解決するのは難しいため、利用している施設に相談してみましょう。
家ではストレスの発散部分に重点を置いてできることことから実践していきましょう。
- 原因が幼稚園、保育園にある場合、先生に相談する
- お話をしやすい環境を作る
(ママパパが忙しそうだと子供も遠慮してしまうので、寝る前や夕ご飯、お風呂の時などに時間を設けましょう) - 子供の話をしっかり聞いてあげる
- 子供との約束はしっかり守り、安易な約束をしない
(「あとでね」などの言葉も子供にとっては約束になります。)
叩くと思い通りになると思っている場合の特徴と対処方法
特徴
このケースは非常に厄介で、ママやパパだけではなく周りの子供たちや大人に対しても、叩いたりしている場合があります。
叩くことにより、自分の望む結果が得られるなどの成功体験を積んでしまうと、叩くなどの暴力的な行為がエスカレートしていきます。
家庭以外でも映像や周りの子供が暴力をふるっているだけでも影響があり、心理学の実験でも証明されている通り、攻撃性が増していってしまいます。
話が出来ずにすぐに暴力を振るう、暴力を振るった後にごめんなさいが言えないなどの特徴があります。
4歳以降の場合は悪意を持って叩いてくることもあるので、子供を見て、先生や周りの人からの話も聞いて判断してください。
対処方法
一度成功体験を積んでしまうと矯正は難しく、時間をかけて対処していきましょう。
- 暴力に対し、無視や無反応を徹底する
- 悪いことだと伝え、しっかり叱る
(感情的に怒るではなく「叱る」を徹底してください) - 家庭環境を見直す
(家庭で暴力的な映像や状況がないか、子供への対応で叩いた時だけ構うなどないか再確認) - お話や暴力以外の方法で解決できた時には徹底してほめる
- 手に負えない場合は周りの先生に相談、カウンセリングを受ける
ダメな叱り方3選
叩き返す
子供に叩かれた場合によく聞くのが、「人の痛みを知らないから叩いてしまう。だから親として叩く。」があるのですが、これは物事を理解できるようになるまでは、あまり有効ではありません。
短期的な効果は見込めますが、叩いてきた子は叩いてもいいと解釈されてしまう場合もあります。
また、力加減を間違えて事故になったり、トラウマになる場合もありますので、なるべく避けて最終手段としてください。
(叩く場所と力加減、タイミングは絶対に間違えないでください)
恐怖を与えるような叱り方
ものすごく大きな声で恫喝するように、汚い言葉を使って叱りつける…
大人も感情的になっている場合も多く、すでにヒステリーの領域です。
これは子供に大変悪影響です。
脳の発達や精神的発達に悪影響を与え、パニック障害など心身への症状が出てしまいます。
また、虐待となるケースもありますので、ご注意ください。
過度な罰を与える
昔でいえば食事抜き、家から追い出すなどの罰を与える行為がありましたが、これもNGです。
食事を抜けば体に必要な栄養素が取れないので影響が出ますし、家から追い出せば疎外感を感じたり精神的な影響もさることながら事故などで最悪命を失うことになりかねません。
あと普通に虐待です。
おやつ抜きやテレビなしなどの影響が少ないものを、子供とよく話し合って決めましょう。
まとめ
子供が叩く理由はいろいろあり、四六時中見ているわけにはいかないので、判断がかなり難しいですよね。
幼稚園や保育園の先生や周りの子供たちからも情報収集をしてみるとお子さんの状況がわかりやすいかもしれません。
ちなみに筆者は保育参観でいきなりよその子供(5歳クラス)にわざと頭を叩かれ、走って逃げられましたが、かなり悪質だったため先生にも相談しました。
その時は親の対応が悪いんだろうと思いましたが、後々場合によっては誰しもがそのレッテルを張られているケースがあるのではと思い至りました…
子供のことを知らないって周りにも迷惑をかけるし、人間関係もこじれる可能性があるので、本当に注意していきたいですね。
皆さんも子供のことを知って、しっかり対応してあげて自分の子供、その周り人たちと良い関係を気づいください。