子供が幼稚園や保育園に通いだす年齢になってくると、よくあるのが「ウソ」をつくことです。
成長の証しだったり、自己防衛なんてよく聞きますが、言葉もはっきりしてくるとどこまでが本当でウソなのか親としてもわからなくなり、対応に困ったことあると思います。
「親としてウソをついた時それを叱るべきなのか」「それとも気が付かないふりをするべきなのか」いろいろ悩む場面も多いと思います。
今回はどうして子供がウソをつくのか、そしてその対処方法について紹介していきます。
目次
子供がウソをつく理由
そもそもなぜ子供はウソをつくのか、その根本的な理由と心理についてまずは知っていきましょう。
空想と現実の区別がついていない
ウソをつき始めるのは2歳半ごろといわれており、このころは空想や願望が入り混じって結果としてウソとなってしまっているだけで、基本的には意図的にウソをつくことはあまりありません。
本人も願望と事実の区別がついておらず、自分がウソをついている自覚もないことが多々あります。
叱られたくない
3歳ごろからのウソには自己防衛の意味が含まれてきます。
子供自身がウソをついていることをある程度自覚しながら、「叱られたくない」「やりたくない」などの気持ちからウソをつくことがあります。
モノを壊したり、いたずらしたりなど悪いことをした意識があったり、ママやパパの表情や口調から「叱れる」と判断してウソをつくことがあります。
心配をかけたくない
小学生に上がる前後から自己防衛とは逆に、親しい人に心配をかけたくないがためにウソをついたりします。
また、恥ずかしいから知られたくないというプライドからも同様のウソをつく場合があるようです。
仲間外れにされたり、喧嘩したしたなどでママやパパが心配するから隠したくなるようです。
かまってほしい
ママやパパの気を引くためにウソをつく場合があります。
この場合は、そのほかのウソとは違い、子供自身でウソの内容を作り上げる特徴があります。
また、これが成功してしまうと繰り返して同じウソをつく傾向もあります。
厳しく接しすぎている
失敗やミスを強く叱責する傾向にある家庭では、「叱られたくない」という思いからウソを重ねてしまう場合があるようです。
習い事や教育に力を入れすぎている家庭でも同様に、「褒められた」など優秀な子供であることをアピールするためにウソをつく場合もあります。
子供がウソをついた時の対処方法
子供がウソをついたとわかったとき、ウソかどうか疑わしい時にママとパパはどのように対応すればよいのかについて紹介します。
責めない
子供がウソをついた時、絶対にやってはいけないのが「子供をウソつき呼ばわりしない」ことです。
「ウソをつくな!」「ウソをつく子なんて嫌い」など子供を責めてしまうと、深く傷つき、それ以降、心を開いてくれなくなる可能性があります。
ウソをつかれてしまうとママやパパも少なからずショックを受けたり、ウソが許せないという方もいらっしゃると思いますが、子供の成長の過程で必ず起こることなので、責めてしまうと子供にとってもママやパパにとっても良い結果は生まれません。
理由をヒアリング
冷静にウソをついた理由を子供に確認しましょう。
「どうしてこんな嘘をついたの!」「なんでこんなことしたの!」など問い詰めるような聞き方をしてしまうと、「怒られたくない」という思いから、「ウソついてない!」などウソを重ねてしまう場合があります。
口調や表情に気をつけながら穏やかに「どうしてウソついちゃったのか教えて?」など子供が安心するような言葉で聞いてあげましょう。
我が家では抱っこしながら「ウソついちゃった?」と優しく聞いて、子供が認めれば頭をなでながら「なんでウソついちゃったのかな?」と聞いてあげると素直に話してくれることが多かったです。
ウソをつくとどうなるのかお話する
ウソをついた理由に共感してあげつつ、「ウソをつかれると悲しくなっちゃう」などウソをつくとどうなるのか教えてあげましょう。
家庭の方針により「ウソは絶対ダメ」なのか「ある程度仕方ない」なのかによって声のかけ方は違ってくるとは思いますが、厳しく「絶対ダメ」と伝えすぎるとウソにウソを重ねてしまう傾向があるため注意しましょう。
ウソと認識したうえでノッてあげる
ウソをつき始める2歳半ごろは願望と現実が曖昧でウソになってしまうことがあるとお話しましたが、その場合はウソだと断定するのではなく、例えば「今日幼稚園で動物園いったの」と子供から言われた場合、「動物園いいな~。今度ママとパパと一緒に行こうか」など少し乗りつつ、可能だったら願望をかなえてあげるとよいかもしれません。
被害があるウソはしっかり叱る
頭ごなしに叱るのはよくありませんが、誰かを傷つけたり、モノをとってしまった時のウソは、子供に理由を確認して、絶対にやってはいけないことであるとしっかり叱りましょう。
そのうえで、相手にもしっかり謝罪することが重要です。
なお、子供がやったこととして済ませてしまう場合、子供も悪いことだと認識しづらいですし、周りからも白い目で見られてしまうため、しっかり対応をしていきましょう。
まとめ
子供がウソをついた時どのように対処をすればいいのか、すごく難しい問題だと思います。
ウソをつかれた側はどうしてもショックですし、とくに叱っている最中などでウソをつかれるとちゃんと聞いてくれているのかすら疑問になってしまいます。
ここで感情的にならずに共感を持って対応できるかが、子供が大きくなった時にウソばかりつく人になるかどうかが分かれるかもしれません。
子供の成長の過程で出てきてしまうウソですが、しっかり対応を行って、ウソをつく以外の選択肢を子供の中に増やしてあげるためも、理由を聞いたうえで、叱る必要があるのか、子供の気持ちに寄り添った対応を考えていきたいですね。