【パパも育児に参加しよう】パパも育児に積極的だと子供にも良い影響!

子育て・出産

子育て中の皆さんお疲れ様です。
昨今はパパの育児参加も増えてきていますが、パパが育児に参加すると子供にいい影響があるってご存じですか?
もしも、子供はかわいいけどあまり育児に参加していなかったり、パートナーにまかせっきりなパパは今回の内容をぜひ読んでください。

パパの育児参加が注目されている理由

昔とは違いパパの育児参加が注目されていますが、共働きやパートナーの負担軽減を働き方改革などが後押しした社会的な側面がよくメディアやSNSなどでも取り上げられているので、この点はご存じの方も多いと思います。
しかし、科学的な面でも注目されているんです。
近年の研究や調査により、パパの育児参加が子供やパートナなどの家族に良い影響を与えることが出来ると判明してきました。

パパが育児をすることで得られるメリットは後ほど解説しますが様々あり、これはママとは違う関わり方や役割の違い、家庭の中で子供がママ以外と信頼関係を築くことが起因しているそうです。
その中でも「パパが子供とどのように関わるのか」がポイントで、「関係性」と「質」が非常に重要との研究結果もあります。

昔とは違い、育児に参加するパパも増えてきていますが、まだまだ多くはないそうです。
ですが、子供にとってもパートナーにとってもメリットだらけなので、時間がなくても「質」を大切にした関わり方をして、しっかり子供との関係を作っていきたいですね。

パパの育児参加での良い影響

ここではパパが育児に参加すると、どんな影響があるのかについて解説していきます。
日本ではパパが育児参加が増えてきていますが、世界ではパパが育児に関わることのメリットは様々な研究や調査でも検証されています。

関わる時間が長い方がもちろん良いですが、どの年齢でも「質の高い関わり」がポイントで、短時間でも子どもと真剣に向き合うことで、ポジティブな影響が強まっていく傾向にあるので、量が難しければ質を上げていきましょう。
また、年齢別の対応と影響についても掲載していますが、あくまで「このような対応をしたらこのような影響がある」といった内容なので参考程度に考えてください。

認知能力の向上

パパが育児に参加すると子供の認知能力が向上するとされており、これはパパがママとは違う話し方や遊び方をするため、刺激を子供に与えることが脳の発達を促すそうです。
例えば父親が読み聞かせをしたり、一緒にブロック遊びや外遊びをすることで、語彙の発達や空間認識能力が向上したり、パパは「どうして?」「なんで?」と問いかけることが多い傾向があるようで、子供の思考力や論理的思考の促進にもつながっています。

実際の研究

NICHDの研究(1990年代〜2000年代)では、父親が1歳から3歳の子供と定期的に遊んだり話したりしたグループは、小学校に入ってからのIQテストや言語テストで高得点を記録したとされています。

年齢別:パパの対応と影響一覧

年齢パパの対応子どもへの影響
0~2歳絵本の読み聞かせ、遊び、話しかける言語発達が早くなる。語彙が豊富に。音や言葉への反応が良くなる。
3~6歳一緒に遊ぶ(パズル・ごっこ遊びなど)、質問への対応論理的思考、空間認識力が伸びる。質問を通じて「考える力」が養われる。
7歳以降勉強の手伝い、知的好奇心を刺激する会話理解力・問題解決能力が伸び、学力との相関も高まる。

社会性と情緒の発達

父親と積極的に関わる子供は、友達と仲良く遊んだり、自分の感情をうまく言葉にできるようになったり、とくに男の子の場合では感情のコントロール(怒り、不安、衝動)に良い影響が出やすいとされています。
これはパパとの安定した関係が子供に安心感と自信を与え、他人と関わったり感情をコントロールする際の基盤になっているからだそうです。

実際の研究

2008年に行われたスウェーデン研究者の方々によるメタ分析では、父親が関与している家庭の子供は、他者との信頼関係や共感性が高い傾向があると結論づけています。

年齢別:パパの対応と影響一覧

年齢パパの対応子どもへの影響
0~2歳肌の触れ合い、表情・声かけ安心感の基礎ができ、愛着形成が安定。ストレス反応が減る。
3~6歳遊びを通したルール・順番・他者との関わり社会的スキル(順番を待つ、我慢するなど)が育つ。
7歳以降話をよく聞く、問題に共感して対応する感情表現が豊かになり、友人関係でのトラブルが減少。

学業成績の向上

こちらはあくまで統計上ですが、パパが子供の宿題など自宅学習を手伝うと学習意欲が高まり、学校への態度も前向きになったり、理数系科目で特に良い影響があるという報告あるそうです。
手伝うとは言っても代わりにやってあげたり、答えを教えてあげるのではなく、一緒に考えたり質問をつかって子供に考えさせるような対応が重要です。

実際の調査

2007年に米国教育統計センター(NCES)が行った調査によると、父親が宿題を手伝う頻度が高い子供は、数学と読解の成績が高い傾向があると報告されています。

年齢別:パパの対応と影響一覧

年齢パパの対応子どもへの影響
3~6歳絵本の読み聞かせ、数字・文字遊び就学前の基礎学力(語彙、数の理解)が育つ。
7~12歳宿題サポート、勉強に関する会話学習意欲が高まり、特に数学・理科など論理系科目の成績向上が見られる。
中高生進路相談、学校の関心を示す自主的な学習態度が育ち、進学意欲が強くなる。

非行・問題行動の減少

一貫したルールや価値観を示す必要がありますが、パパが日常的に関わることで、子供は「見守られている」と感じ、ルールを守る意識や道徳心が育ちやすくなり、とくに思春期の子供においては、非行や暴力、薬物使用のリスクが低下するとされています。

非行や問題行動は家庭に与える影響が非常に大きいのは想像に難くないと思いますが、パパの対応で少しでもリスクが減るならうれしいですよね。
ただ関わるのではなく、パパもしっかりルールやマナーを守ったり、モラルを持って人に接する姿勢を子供に見せることも重要です。

実際の研究

家族分野の主要な研究ジャーナルで全米家族関係評議会の公式ジャーナルであるJournal of Marriage and Family(Amato & Rivera, 1999)では、父親の育児関与が高い家庭の子供は、反社会的行動や学校での問題行動の発生率が低いと結論付けられている。

年齢別:パパの対応と影響一覧

年齢パパの対応子どもへの具体的影響
3~6歳一貫したしつけ、共感しながらルールを教える自己コントロールが身につき、かんしゃくなどが減る。
7~12歳失敗したときに叱るよりも理解を示す落ち着いた行動が増え、反抗・暴力的傾向が抑制される。
中高生定期的な対話と信頼関係の維持非行・喫煙・飲酒などリスク行動の予防効果が高い。

自己肯定感の向上

子供が新しいことに挑戦したり、自信を持つためにはママだけではなく、パパの接し方も非常に重要です。
子供を褒めたり、一緒に達成感を共有することで、自分に対するポジティブな評価が育まれ、「パパが認めてくれた」という体験が、子供の中で大きな支えにもなります。

自己肯定感のあげる関わり方については、下記も参考にしてみてください。
【チャイルドコーチが教える】子供が失敗を怖がらずに挑戦できるようになる声掛けのコツ

実際の研究

Michael Lamb(2004)のレビューによると、父親からの愛情や関心を感じて育った子供は、成人後も自信を持って行動できる傾向があるとされています。

年齢別:パパの対応と影響一覧

年齢パパの対応子どもへの影響
0~2歳抱っこ、笑顔で話しかける、遊ぶ「自分は大切にされている」と感じ、基礎的な自尊心が育つ。
3~6歳成功体験を一緒に喜ぶ、褒める小さな達成感を積み重ねることで、自信が強くなる。
7歳以降目標を一緒に考える、努力を認める自分の能力や価値を信じられるようになり、挑戦する力がつく。

育児に参加すると思春期の娘にも嫌われにくい?

これは娘がいるパパにとっては非常に重要なお話だと思います。
「今はパパ大好きでも思春期になれば…」と悲しくなるパパもいるはずです。
少し視点を変えて、育児に参加して子供と関わりを持つと嫌われにくくなるのかについても解説していきます。
パパが育児に参加してくれないママは、この内容でポジティブに説得する材料にしてみてください。

幼少期から愛着関係を築くことが重要

Ducharme et al. (2012) の研究にて、父親との「早期の愛着の質」が、思春期以降の父娘の対話の量と満足度に強く影響することが判明しており、幼少期に父親が積極的に関わった(遊ぶ・抱っこ・話す・褒めるなど)娘ほど、思春期や成人後も父親に対して「会話の頻度」「満足度」「信頼感」が高い傾向にあり、肯定的な感情を持ち続けやすいとされています。

最近では「女性も対等であるべき」と考える傾向が強く、古い「家事・育児をしない古いタイプの父親像」には拒否感を抱くそうです。
反対に、パートナーが協力して育児をするパートナーシップ型の育児をしていたパパは、「尊敬できる大人」として受け入れられやすいそうです。

ポイント

娘に嫌われないパパになるためには、ただ育児に参加して自分の考え方を押し付けるのではなく、しっかりパートナーと連携し、家族感においてもお互いを尊重しあいながら育児をしていく必要があります。

まとめ

パパが育児に参加するのは子供にとってもパートナーにとってもメリットが大きいので、ぜひ参加してみてほしいですね。
とはいえ、今まで育児に参加してないのであれば、それはパパの意思の問題だけではない可能性があります。
例えば仕事が激務、どのように参加すればいいのかわからない、参加したときのママとの折り合いが合わないなど事情があるかと思います。
そのため、お互いの考えや意思を尊重しあいながらしっかり話し合って、まずは短時間からでも子供に接する時間を作るなど徐々にでも育児に参加していきましょう。